お歳暮のやりとりも一段落したところで、親しい方におすそわけをいただきました。
東京の下町、門前仲町は深川不動尊の仲見世にある大正7年創業の老舗、「筑定」さんの佃煮詰めあわせです。
深川不動尊は、同じく下町の浅草などと比べるとちんまりした印象がありますが、古くから佇まいが変わらず、地元の方に親しまれているお不動さんだそうです。
深川といえばあさりですが、この「筑定」の店内にはあさりをはじめ、あみ、細昆布など、30種類の佃煮が常時とり揃えられています。とりわけ、五輪煮はこのお店の名物で、あさり、昆布、しいたけなど7種類の素材が入っていて、一口でいろんな食感が楽しめます。
味付けは、正直に申し上げれば関西出身のわたしにはちょっと辛すぎる感じが‥。大阪人の舌が慣れ親しんでいる、たとえばあの「小倉屋山本」のえびすめとは訳が違うのだ!という濃さなのです。
「筑定」では、店頭に並ぶすべての佃煮を手作りしており、添加物や保存料は一切使われていないそうです。また、お醤油も吟味された最高級のものだけを使用しているそうですが、たぶんこのお醤油がポイントなのですね。
関西の味付けと比べて、きっとお醤油が占める割合が圧倒的に高いのだと思います。きりっとした醤油辛さ=お江戸の味、なのでしょうね。
そういえば、東京の大学を卒業して大阪に数年ぶりに戻ったのち、これまた数年を経て東京で再び暮らすことになった初日に、浅草の老舗「大黒家」の天丼をいただいたときには、久々に対面するその“黒さ”にショックを受けて食べきれなかった記憶があります。
これについては、異論反論、さまざまなご意見があるのでしょうけれど、わたしはやっぱりおだしやおつゆは澄んだ薄い色合いで、素材の味のみならず色までもが生きる薄口しょうゆの文化で育ったんだなあ、と感じています。
OTTOも関西で勤務していた時期がありましたから、それに慣れ親しんでむしろ好んでいるようなので、わたしの作る薄口しょうゆベースの献立にもまったく違和感はないようですが、“てやんでえ・べらんめえ”が歩いているかのような下町育ちのお義父さまには、きっと「かけそばのつゆが黒くないなんて…」と絶句されそうです。
温かいおそばやおうどんの丼の底が真っ黒で見えないなんて、関西人の中には“その色を見ただけで食欲が失せる”という人も少なからずいます。
おそばといえば、うどん文化・そば文化の違いもあるようで、わたしは断然おうどん派なのです。ただ、年越しはさすがにおそばをいただくのですが。
そんなわけで、今回いただいた「筑定」さんの佃煮は、年が明けてからOTTOのおべんとうやおむすびに入れてゆくことになりそうです。
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